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※次回発行は12月6日号(ネット新聞は5日アップ)です 下肢静脈瘤の治療〜圧迫療法(弾性ストッキング)
Q 下肢静脈瘤の圧迫療法とは?
A 下肢静脈瘤の治療法で、最も簡単で安全なのは圧迫療法で、古代ギリシャ時代のヒポクラテスが静脈の病気に圧迫が大切なことを最初に記載しました。
Q なぜ圧迫が良いのですか。また弾性ストッキングとはどんな物?
A 足を包帯などで締め付けると血液の循環が悪くなり逆効果になるのでは…という疑問もあるでしょう。確かに足の一部分だけを包帯など強く巻くと、それより末梢の血流が悪くなります。しかし足全体を適度な圧で圧迫することは静脈血の還流を助け、循環を良くします。特に静脈瘤の患者さんでは病的に拡張した静脈の中に血液がたまり、そのため足が太くなることもありますが、包帯やストッキングなどで足を適度に圧迫すると表在静脈(皮下脂肪の中を走っている)での余分な血液の貯留が減り深部静脈の血流が改善します。従って、下肢の血液循環は正常化してむくみがとれ、足も細くなります。
弾性ストッキングは、一般のストッキングに比べて圧迫力が強く、しかも足首から大腿部に向かって、上にいくほど圧が弱くなるように作られています。通常のストッキングより圧迫力が高いため、着用しにくいこともあり、また動脈血行障害(糖尿病など)や心疾患のある方などでは、はけないこともあり、医療機関での相談が大切です。
【この記事の問い合わせ】
山本醫院 福山市引野町北2-8-28
TEL:084(943)2777
※このコラムは、山本醫院院長・山本裕先生に伺っています。
(「リビングふくやま」2023年7月14日号掲載)
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