寒い季節。痔の悪化に気を付けましょう

Ｑ：寒い季節になりました。痔の予防法を教えてください。

Ａ：　「冷え」は痔の大敵です。冷えると肛門周辺の血流が悪くなり、うっ血して痔になることがあります。ミニスカートや薄着は避け、お尻が温かい服装を心掛けましょう。冷えは万病のもと、特に下半身の冷えを避ければ、さまざまな婦人病の予防にもなるので、腰回りや足元の冷え対策をしましょう。冷え予防には入浴が欠かせません。入浴は体が温まり肛門周辺の血行が良くなるため、痔の予防に効果的です。ぬるめのお風呂は疲れやストレスを取り、腸もリラックスして便秘も予防でき、一石二鳥です。半身浴や座浴も効果的です。シャワーで済ませず、湯船にゆっくりつかってお尻を温めましょう。
　

Ｑ：悪化させないためには？

Ａ：　飲酒は痔を悪化させる原因になります。忘年会などで、飲酒の機会も増える季節ですが、飲み過ぎに注意しましょう。また、出血や痛みが強い時には、改善するまで飲酒を控えましょう。飲酒は脱水の原因にもなります。脱水から便秘になり、痔の悪化につながることもあります。
　刺激物も控えましょう。刺激物はあまり消化されないまま便に混じって出てくるので、肛門を刺激して充血させます。辛口のカレーや唐辛子などを摂取し過ぎると痔になりやすく、特に唐辛子の刺激物としての成分は、少量なら問題ありませんが、過ぎると体内に吸収されず、便としてそのまま肛門粘膜に悪影響を及ぼします。肛門粘膜は刺激物に非常に弱く、痔になりやすい人は、簡単に肛門部で炎症を起こします。痔が悪化したら早期に専門医を受診し、薬などの保存的治療で治すようにしましょう。
　
　
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※このコラムは、山本醫院院長・山本裕先生に伺っています。（「リビングふくやま」2017年12月9日号掲載）