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※次回発行は12月6日号(ネット新聞は5日アップ)です 日帰り手術について
Q:最近は、日帰りで手術ができると聞きました。なぜ日帰りでできるのですか。
A: 近年の麻酔と手術方法の進化によって可能になってきました。例えば当院での日帰り手術は、下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)や鼠径(そけい)ヘルニア、痔(じ)などで行っています。
従来これらの手術は、全身麻酔や腰椎(ようつい)麻酔、硬膜外麻酔などで行われていました。これらの方法は、手術後、麻酔が覚めるまでに時間がかかる上に、麻酔の影響が完全に消失するまでの時間には個人差があるため、手術を受けた後、その日のうちに、帰宅できる状態にまで回復しないことがあります。そこで安全性の面などからも手術後の入院・経過観察などが必要になります。
また、腰椎麻酔後の合併症として、時に頭痛が起きることがあります。何日も体動に伴う強い頭痛に苦しみ、ベッド上安静が避けられません。
Q:では、日帰り手術での麻酔や手術はどのように行うのですか。
A: 麻酔法の一つに、静脈麻酔と局所麻酔を併用して行う方法があります。静脈麻酔で入眠した後、手術部位に局所麻酔(TLA・低濃度局所浸潤麻酔)を行い、手術を開始します。従って眠っている間に手術が進められ、痛みを感じることはありません。
日帰り手術の方法は、下肢静脈瘤での血管内レーザー治療やストリッピング手術、鼠径ヘルニア治療でのメッシュ法、内痔核に対する注射療法(ALTA注)など、いずれも最先端の手術が中心になります。
【この記事の問い合わせ】
山本醫院 福山市引野町北2-8-28
TEL:084(943)2777
※このコラムは、山本醫院院長・山本裕先生に伺っています。
(「リビングふくやま」2013年1月19日号掲載)
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