土屋先生の噛めるはな歯（し）　vol.189

Ｑ：歯科医院で、右の上顎（じょうがく）奥歯を抜きました。骨がないのでインプラントは難しいと言われたのですが…。

　
Ａ：　インプラント治療とは、顎（あご）の骨にチタン製の人工歯根を埋め込む手術。当然、顎の骨が少ないなら、治療は困難です。特に上顎の奥歯は上顎洞と呼ばれる空洞が近くにあり、空洞の大きさにより、骨の量が極端に少ない場合も見受けられるため、多くの歯科医院ではインプラント治療が見送られます。しかし、治療は不可能ではなく、近年の歯科医療の進歩により、骨がない場所にインプラントを行うに適した骨を再生できるようになりました。
　上顎の場合、多くはサイナスリフト法と呼ばれる術式を適応します。通常のインプラント治療に加え、特別な手術を行うため、必要な設備・器材がそろい、全身管理を行える歯科医院や大学病院などで実施されます。
　次回は、手術および全身管理について、ご説明します。
　

　

　
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※このコラムは、私たちの大切な歯について、土屋歯科医院理事長・土屋浩昭先生に伺っています。毎月2回掲載。（「リビングふくやま」2016年10月15日号掲載）