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内痔核の日帰り手術について
Q:内痔(じ)核の日帰り手術について教えてください。
A:内痔核(いぼ痔)の治療は、便秘解消など、生活習慣の改善や座薬の使用でほとんど良くなります。しかし10人に1人くらい、保存療法が効果なく手術などが必要になります。特に、排便のたびに多量の出血をする方は、トイレで失神するなど、非常に危険な状態に陥ることがまれにあります。それでも「手術は死んでも嫌だ」といって一人で苦しんでいる方もおられます。
そのような方に特に勧められる治療法があります。「ALTA注」といって、注射だけで痔を根治する方法で、出血や脱出を伴う内痔核に効力を発揮します。約40年前に中国で開発され、500万人の治療実績があります。わが国には、7年前から、薬液の添加剤の一部をより安全で有効なものに替えて厚生労働省より認可され、治療が開始されました。すでに日本で20万人の人がこの治療を受けています。
ALTA注は、局所麻酔または、無麻酔で施行できるため、入院の必要はありません。約10分の注射治療の後、1時間程度の経過観察で帰宅できます。そして何より治療中や治療後の痛みがほとんどないということが大きな利点として挙げられます。
この治療法は、特別な技術を要するため、注射法の講習を受講した医師のみ施行することが許可されています。
7年間の治療実績から、合併症や再発率などの成績が発表されていますが、従来の手術法である結紮(けっさつ)・切除術に遜色(そんしょく)のないデータが示されています。
【この記事の問い合わせ】
山本醫院 福山市引野町北2-8-28
TEL:084(943)2777
※このコラムは、山本醫院院長・山本裕先生に伺っています。
(「リビングふくやま」2012年4月14日号掲載)
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